このシステムは,入力に応じた日本の地域に関連するトリビア情報をウェブ検索を利用して出力する. トリビアとはある事柄に対する興味を喚起するような面白さや意外性のある情報であり,ユーザの注意をひく効果が知られている.提案システムでは対象とする地域と,トリビアのテーマとなる語を入力し,主題となる単語を出力する.例えば「和歌山県,発祥の地」という単語を入力すると,関連する「ひな祭り」や「合気道」などの情報を得ることができ,ユーザはここから「和歌山県はひな祭り発祥の地である」などというトリビア情報を得ることができる.
この時テーマとなる語と主題となる語を比較するために,カテゴリベクトルという手法を用いた.これはWikipediaカテゴリを利用して二つの単語間の意味の類似性を評価する手法である.カテゴリに含まれる語の類似性を評価することで,どのような二つの単語の組み合わせでも適切な関係であるかを評価することができる. この手法を応用して集めた情報を用いて,位置情報に紐づいた雑学アプリケーションに応用することも期待される.
参考文献
- 中野裕介, 山本祐輔: “ウェブ検索エンジンを用いた地域関連トリビア情報の網羅的抽出”, 第14回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(DEIM2022), March 2022 (学生プレゼンテーション賞).